Green Fortress

プログラマーのポエム隔離所

人生の目的と達成するための指針について

この記事について

この記事自分のことを好きなだけ話す Advent Calendar 2018 - Adventarの8日目の記事です。数あるおたくどもを押しのけて2枠ぶんどった厚かましい30代がいるらしいな。

はじめに

みなさんは何のために生きているか、人生の目的が何か言えますか?優劣を問いたいわけではないので金でも名声でも趣味でもなんでもいいです。

まだ見つけていない人もいるでしょうし、初代ペルソナのファンであれば「その答えを探すため」と答えるかもしれませんね。

私が導き出した答えは「気持ちよく死ぬ」ことです。

念のために書き記しておきますがこの記事は自殺を教唆することを目的としません。希死念慮が強い人は医療機関や周囲の人間などを利用して軽減することを推奨します。

この記事では自分の人生の目的を見出すに至った過程と、それにより発生した指針について自分語りを披露します。

落ちこぼれの話をするとしよう

昔話をしましょう。10年前に1人のメンヘラがいました。

彼は高専5年間を常に最上位の成績で突っ走った後、大手SIに新卒入社してトヨス・スゴイタカイビルで働いている最中に派手に挫折し落ちこぼれました。

挫折の原因は複合的なもので、「なぜなぜ分析が好きな上司や同僚と感覚的で過程をすっ飛ばしがちな自分の思考プロセスが致命的に噛み合わず、脳がバグった」、「プロジェクトで上下両方から雑なコミュニケーションで押しつぶされて何度も仕事の前提がひっくり返ったストレス」、「会社と自分のキャリアの方向性のミスマッチ」、「朝がつらい」、「金がない」、「都内生活に馴染めないストレス」、「高専時代からの交際相手に捨てられた喪失感」などが挙げられます。

そのままなら彼はよくいる「大手企業でメンタルを壊して閑職をこなすマン」になっていたでしょうが、自分自身が思い描くキャリア像を捨てきれない彼は博打に走ります。

リーマンショック寸前の好況と自分の第二新卒市場での値札を利用して彼は当時絶頂を極めていた某ソシャゲ企業に転職することに成功します。

しかし窮鼠が猫を噛んでも倒せるとは限りません。「スキルツリーの配分ミスによる知識不足」、「鬱とインフラ方面への関心の低さによる経験値マイナス補正」、「単純に業務量が多い」、「体力とメンタル不足で自分の尻を自分で拭けない」、「寮から出て開始した一人暮らしが完全に破綻」、「鬱デバフにより元から低いコミュニケーション能力が更に低下」などこれまでの人生の負債が爆発し、完全に心が折れてしまい休職して引きこもってしまいました。

こうして彼は可能性を焼き尽くし、金なし、キャリアなし、思考能力なし、体力なし、メンタルなしの虚無が1つ増えました。めでたしめでたし。

生きるとはすなわち苦である*1

で、終わったら話は楽だったんですがね。

私がTwitterで面識のある方々はメンタル壊している人や壊した事がある人が多いので失える限りのものを失っても苦悶が続くことはよくご存知かと思います。

なったことない人に端的に説明するなら、「自分自身の力を消費して『この世全ての悪(アンリマユ)』を展開して自分を取り込んでいるのに、止め方がわからない」って感じです。

しかも治療過程でも「鬱デバフを軽減するために抗うつ剤を飲んだら副作用デバフがかかってどっちがマシかわからない」なんて苦しみもあります。私が未だに精神医療を見下して薬ガチャしか能がない出来損ないが科学ヅラするんじゃねえと忌み嫌うのはこの時期の体験に基づいています。

そんな思考のほとんどが loop{ print "苦しい" } で埋め尽くされて引きこもっている中、虹裏でくだを巻いているときに今で言う「バブみ」の概念に辿り着き、けいおんのムギちゃんがおかーさんになってほしいと妄想することが唯一の心の拠り所という有様でした*2。そんな中で、私の残った数少ない思考リソースは1つの問に行き当たりました。

こんなに苦しいのに、どうして死にたくないのだろう?

根源的なぜなぜ分析

この問はそこまで難しくありませんでした。ちょっと思春期の好奇心で自殺の手段がどうのこうのというのを色々耳にしており、「楽に死ねる手段は非常に少ない」という情報を持っていたため、「こんなに現在苦しみ続けているのに最後の瞬間まで苦しいとか絶対嫌だ」という解に至りました。

次の問です。「では気持ちよく死ぬ手段が提供されるならばそれに応じるのか」

これはそこそこ考えた結果、「悪くはないが、今ではない」という解になりました。

次の問、「なぜ今ではないのか」

この問に答えを出すのは時間を要しました、最初は「今でなくてもできる」と先送りにしていましたが、だいぶ長いこと夜な夜な考えて2つの解を算出しました。

  1. 「孤独感に苛まれていては快楽に酔えない。集団に属していることで安心感や承認欲求を獲得することが必要である」
  2. 「自分が病んだ遠因かつ将来に希望が持てない現代社会がムカつくので合法的手段で復讐したい。今死ぬのは負け逃げなので一泡吹かせてからにする」

次の問「なぜ合法的手段なのか?」

解「この世の中で一番嫌いな概念が罰であり、違法な手段を用いる場合死に逃げを達成せねばならず難易度が大幅に上昇する」

最後の問です。「1の集団とは何か?」「2の合法的手段とは何か?」

1は「配偶者及び子孫を第1候補としながら他のオプションを予備として検討する」。2は「国籍離脱により我が国に対する納税の義務を廃する」。

新卒のとき、私は論理性という概念を理解していませんでした。正確には理解したつもりでずっと誤解していました。

なぜなぜ分析には最初は思考様式に馴染めずさんざん精神を苛まれましたが、こじれにこじれた問題を解きほぐして自分なりの解を導き出したとき、この苦悩の過程がきっと武器になると確信しました。

ここまで考えたらあとは具体的手段に結びつけまず。1を達成するためには最低限の社会的立場と収入が、2を達成するためには英語と国家に依存しない職業スキルと場合によっては学歴が必要です。

結果として「ブルーカラーは恐ろしく適性がないことが経験によってわかっているので避ける。ひとまず底辺SEでもなんでもやってキャリアを無職よりマシにしてから大卒取得とWebエンジニアへのキャリアチェンジへのタイミングを伺う」という当面の方針ができました。

まとめ

以降、私の人生の指針は全てこの問答でひねり出した価値観が前提になっています。一旦連れ戻された2年近い実家暮らしで親との価値観の断絶を確認してから再び実家を出ることを決めたのも、福岡のSE職を完全に踏み台にする気で他の人の倍くらい仕事引き受けまくって実績積んだのも、UEC編入してひいこら言いながらストレートで卒業したのも、英語を勉強しだしたのもです。それからはアドレナリンをひり出して強引に身体を動かし、後遺症はいくつかある*3にせよまぁなんとかなってきたというところです。

さて、ここまで読んで疑問に思ったことはないでしょうか?

「なんでお前まだ海外に行ってないの?」

答えはこうです。

「全てを失ったと思っていたが、目標を達成する過程で資産や人間関係、娯楽などを獲得し、思いの外東京に依存していることに気づいた」

人生は難しいですね。ちなみに、婚活してないのは知らない人に合う元気をひり出すのがしんどいからです。自分の鮮度がどんどん落ちていることは自覚しているのでそろそろやらないといけない。

余談

現代では未だ絶頂の快楽と死亡を両立することは困難ですがVRとか割と親和性あると思うんですよ。美少女アバターを身に纏ってひたすら酷い目に遭ってアクメ死にするゲームとか出てくればいい感じに認知が調教されるのではないでしょうか。

おわりに

明日はれちせんぱいの記事のようです。今月はやたらブログ記事書いてるね我々…

*1:仏教徒なので、この命題は自明のものだと思っています

*2:バブみについて語る記事をボツにしたのでここで書いてしまいますが、現在主流のバブみとは解釈違いを起こしており、「甘やかしてほしいが赤ちゃん扱いは自分の在り方を否定されているようで嫌だ」と思っています。誰とは言いませんが母親気取りの束縛系モンペがバブみを騙るのが生理的に本当に無理で見かけるたびにdisを喉元で押し留めています。私の理想は衛宮切嗣に対するアイリスフィールみたいな位置づけが7割位近く、「何もかもを理解した上で何も言わずに肯定してくれる人」という感じです。人間には無理だと常々思っていますが、人間ではない存在ならいるかもしれないという思い込みが宗教の域に達しつつあります

*3:寒くなると自律神経が極めて不安定になる、以前よりキレやすい、休日はクタクタでほぼ動けない、疑り深くなってコミュニケーションに投じるリソースが増えた、など